オトレンブログ
音練 社長 ひとりごと 平成26年1月21日
投稿日:2014年1月21日|最終更新日時:2024年3月18日|カテゴリー:日々徒然
今年最初の弦切れ
私は去年から、ピアノの調律学校に通っておりますが、今年初めての登校の日に、ピアノの調律をしていて弦を切ってしまいました。
ハンマープラグで徐々に弦を締めて行くときに、バッチンと大きな音を立てて切ってしまいました。
去年も1回切ったことがあり、その時には先生が対応をして頂きましたが、今回は自分でやってみろと言うことで、弦を外すところから始めましたが私のピアノは古いアップライトピアノです。 グランドピアノと違って、平面に弦が張って居らず、縦に弦が張ってあります。
弦は、上段に弦を張るピンに片方の弦の先を巻き付けて、ピアノの下段にある爪みたいな所に弦を引っかけ、それから折り返して上の別のピンに巻き付けて張るのですが、まず、上段のピンから弦を外さなくてならず、外す時には細くてもやはりピアノ線ですから、堅くてなかなか外せません。
ドライバーを使って何とか弦を外し、今度は下段のピンを引っかけるところに書いてある弦のナンバーを読まなければならず、私は体が大きいのでアップライトピアノの下に何とか潜り込んで、文字を読みますが懐中電灯で読もうとしても、文字が薄くはっきりしていないので、先生にお願いをして、この字は何という字ですかと聞くと、先生もピアノの下に潜りこんで、2人で読んでいましたが、先生も私もひどい老眼でよく見えません。
先生も私もうずくまって、懐中電灯を照らしながら文字を見ていますが、だんだん声が大きくなり、変な体勢で20分近く文字を見ていて、だんだん、2人の声がハアーハアー言っているので、通りかかった人が、何事かと思い事務所の人を呼んで来ました。 事務所の人は、何をしているんですか! という声で、先生は血が頭にのぼって真っ赤になった顔を持ち上げ、文字が読めネエーんだよ!と、ドスのきいた声で怒鳴りました。
先生は事務所の人に君は若いから、この字を読んでくれと言い、今度は3人でピアノの下に頭を突っ込んで、私は弦が掛かっている爪から弦を外し、先生は懐中電灯で照らし事務所の人は字を読んでいました。
弦の番号がわかり、後ろを見ると、黒山の人だかりで、見物の人が沢山いました。 見物の人は、3人の男がピアノの下に頭を突っ込んで、怒鳴り合いながら、3個の大きなお尻をだしている姿が面白かったのでしょうか?
そんなこんなで、1時間半ぐらいかけて弦1本を張り終える事が出来ました。
その後、今、張った弦の調律をしようとすると先生はまた、アンタは、大きな声を張り上げて、調律をするからこの弦だけは私がやりますと言って、調律をして頂きました。
すべての弦の調律が終わり、体のすべての力が抜けるように疲れましたが、何か達成感があり、やり終えたという爽快感がありました。
先生は、大変な事は、先にやった方が絶対いいので、今日は良い練習が出来ましたと、おっしゃっていました。
ピアノ調律師になる為には気が遠くなるような、時間がかかりそうですが、何とか続けます。
57歳の春 ガンバレ 俺。