脳梗塞 顛末記 2   お医者さんが、ヤベー 私はアジャパー 自転車リンリン

前回では、いつも行っているお医者様の所に、自転車で向かうところまで書きました。

さて、私の右半身に力が入らず、顔の右半分が垂れ下がり、自転車でお医者様の所まで行くのに、そりゃ-大変で、左手、左足で何とか自転車を漕いで辿り付くことができました。

病院の受け付けに行くと、受け付けのお嬢さんが、顔がヘンですねと言うので、私はろれつの回らない声で、ホーレスカ?(そうですか?) そりゃ、いつもヘンな顔ですよ スミマセンねと、ちょっとムッとしていました。

受け付けのお嬢さんは、こりゃ、大変だと思ったらしく待合室で待っているお客さんの順番をすっ飛ばして、すぐにお医者様に診てくれるようにして頂きました。

受け付けのお嬢さんは、案外いい人と思いながら先生に会うと、先生は、コリャー 大変だ ヤベーぞと言い、私にいつから、こういう状況になったのかと聞き、アハから(朝から)と答え、先生は多分、脳梗塞だ。しかし、 MRI を取らないと、どこが詰まっているか判らないから、すぐに近くの大病院に連絡をすると言って、2分後には、”予約を取ったが危ない状態だから、救急車を呼ぶか”と言うので、私はどういう訳か、救急車を呼ばないで下さいと言ってしまいました。

先生はどうやって行くんだと言うので、私は、リレンシャ(自転車)と答えましたが、先生にはどうも自動車と聞こえたらしく、それじゃ、大病院の前に看護師がストレッチャーを用意して待っているようにと、連絡をすると言ってくれました。

私はアジャパー(アリャまー)と言うと、先生はアジャパーって、ふざけた事を言わないで、早く行けと私を急かしました。

病院を出て、私はやはり救急車で行こうかなと思いましたが、運悪く、私の同級生が通りかかり、”ヨウ どこ行くんだい”と言うので、何も言わないで、手をあげて、バイバイをすると、”自転車は危ないから、歩いて行け! 爺さん” と言われ バカモンと思いましたが、こっちは、腹の中で、そんな事は解ってらあと思っていましたが、言葉が出ません。

こうなりゃ、自転車で行くとムキになりました。

右手、右足、腰の右側に力が入らないまま、左手、左足を頼りにして、自転車に乗り、大病院に向かいました。

その大病院は、私が卒業した小学校の裏にあり、タクシーに乗ればワンメーターで行けるような距離でした。

しかし私はその時、タクシーに乗るという考えがどういう訳かクヤシク、歩道では無く、車道を走りながら、画材屋の世界堂 映画館のバルト9 伊勢丹の新宿三丁目の大交差点を右に曲がり、今度は靖国通りの大交差点を渡りました。

そして花園神社方向に向かうと、こりゃー 五月の御神輿のコースじゃねえかいと思い、花園神社の前に行くと、自然に拝殿の方に向かってしまい、二礼二拍手一拝をしていました。

するとどうでしょう。今まで力が入らなかった右手、右足、腰が、力が入って来たような気がして、元気が出て来たのです。

まったく、氏神様はありがテぇ 霊験あらたかな、花園神社 三柱の神様のご加護で、自転車でここまで来れましたー。向かう大病院まで無事、たどり着けますようにお力をお授け下さいと願ったのでした。

しかし、救急車で行けば、5分で来れた距離なのにと後で思ったのです。

本当に、私の後ろを走っていた、車を運転していた皆さん すみませんでした。

花園神社を出て、向かう大病院は、歌舞伎町にあります。こんな所に、大病院がと思うでしょうが、この病院は、先進医療で有名な病院です。 さて今日はここで終り。 続きは次回に。