モーリス・アンドレ

私はこの人のレコードを数枚持っています。25年か、もしくはそれ以上前に、初めてこの人の曲を聴いた時にはシビレました。

それまで聞いていたトランペットの曲とは全く違って技術もさることながら、温かみのある人柄と作曲家に対する尊敬の念まで感じられるのです。

また、それまでクラシックのソロはピアノとバイオリンぐらいしか知りませんでしたが、クラシックでトランペットがソロをするのは初めて聞いたとき、カッコイイと思いました。

残念ながら、昨年、亡くなってしまいました。

私が音練を始めたのも彼の影響です。 彼は決して偉ぶらず、謙虚な人でした。

なんで今日この様な話をするかと言うと、昔、買ったモーリス・アンドレのレコードを引っ張り出してデジタル加工していた時、雪山で亡くなった私の兄貴の写真が出てきて、モーリス・アンドレの長男も雪山で亡くなったことを思い出したからです。ただ、それだけです。 この人も辛いことが有ったんだろうなと思いました。

モーリス・アンドレは若い時パリ音楽院に入った時、在学1年目でコルネット 2年目でトランペットで主席をとりましたが、音楽院で音楽の教師より上手に演奏した為に、教師のネタミで教師から、ぶん殴られ、田舎に帰れと言われました。

しかし、モーリス・アンドレは努力の結果、その翌年にパリ国際音楽コンクールで優勝しました。モーリス・アンドレは1回も自慢をした事が無いそうです。

この様に、指導する立場の人間も嫉妬心や失敗しろと思う感情、自分の手柄を自慢したいのに、我が教え子が有名になって悔しい。と思う奴は昔から居たのですね。

最近、ちょっとしたことで、自慢をする人がいます。ささいな事で喧嘩をする人がいます。ネタミで人を恨む人がいます。本当につまらない小さい事ですから、やめましょう。人を小バカにするのも小心者のする事です。卑屈になるのもクダラナイ事です。

今の世界はストレスがたまっている人が多いので自分だけでも、ストレス解消を考えましょう。

私の場合は、猫に自慢をする。ささいな事で猫に喧嘩を売る。毎日猫が寝ているので、うらやましくて恨む。猫を小バカにする。こんなことやっている自分が卑屈に見えるを、繰り返しています。でも、何かストレスが解消出来ません。

当たり前。